この本は原発事故を通して私たちの
認識の変化について、事故前後で、
どのように変わったかについて、
原発事故の地域の方々と関わった、
画家の奈良氏、坂本龍一氏、
甲野善紀氏、鈴木 心氏、
國分功一郎氏
…らとの対談をまとめた本です。
今回は、テーマとして
「今、ここ」「人の感じる怖さ」
「多様性」「自然との関わり」
「許す・許されない」
「責任」「自尊心の低さ」
「子供」「夢」
を中心にまとめてみました。
3.11で僕らは変わったか
もんじゅ君 著 平凡社
2014年2月14日出版
1600円
<奈良氏>
・その時の年齢と経験といろんな
事があわさって、その時しかできない
ことをやっていたんだなって思う。
そういうものであればあるほど、
後から同じものは、
つくれないんだよね。
・何していいかわからなかった。
被災地にいったりしてできることを
探しているうちに、みんなにできる
ことよりも自分にしかできないことを
やるのが本当の「みんなのため」
じゃないか、って途中から思うように
なったの。
・考える暇なくとにかく手を動かして、
手を動かすことでつぎの一手が
見えてくるような、闘っている感じが
すごく強かった。
・すごくきれいなものの影に隠れて
いるものを、みんな見なくなって
いるんじゃないかなって。
無理して安心させてるような。
・何かに反対するとたくさんの敵と
戦かわないといけなくなっちゃうから、
だったら黙ってやりすごしたら
いいじゃんっていう風潮が
昔から有る気がする。
・震災の影響をうけてからあまり
変わっていない場所が被災地には
いっぱいあるじゃない。
だけどメディアでは復興の進んだ
ところだけをとりあげる。
そして何事もなかったかの
ように世間が思い込んでいる。
<坂本龍一氏>
・自分が自然の一部だと感じれる
ような環境が(東京には)ほぼない。
だから人間が「自分は自然とは
違うものなんだ」と錯覚してしまう。
・自分たちで檻をつくって、その中
に閉じこもっているわけです。
その檻はエネルギーを沢山つかう。
なので「この檻にエネルギーが
供給されないような自体になると
非常に困る、やめてくれ」と、
いうわけなんです。
・「不可抗力だったという言葉」
責任をとりたくない、責任を
とったらそれは、罪をみとめること
なんだ、という理屈だよね。
・SNSなんか見ると、いまだに
「原発がないと電気がなくなっちゃう」
と思っている人がいるみたいです。
不思議ですよね。
・新聞の世論調査でも、7割ほどの
国民は「改憲はしないほうがいい」
と答えている。
けれど「改憲するぞ」と言って
いる現政権を支持している人が多い。
・放射能はこわいし、原発はない方が
いい。そう思っている人が社会の
7~8割いる。一方で「再稼働するぞ」
といっている政権を支持している人が
過半数なわけです。
・原発事故という恐怖を僕達は目の前で
見たわけですから、日本人はみんな
「もっと逃げよう」「やめたいな」
って考えていいんですよ。
<甲野善紀氏>
・浅はかなクレーマーからの批判を
避けるために、目先のことだけを
考えて手を打つ。
・本来、人間の体なんていうのは
複雑過ぎて、とても現代の科学では
あつかいきれないものです。
・いまはなんでもコンプライアンスと
いう言葉で「俺はやることはやったよ。
だから自分には責任はないよ」という
でしょう。
なんでも他人の責任にしたがる
んです。
・「科学的、科学的」といっている
から、けっきょく科学で測定できる
ような枠に当てはめようと
人間の動きを単純化して考えて
しまうんです。
そのためもっと根本的に発想を
転換させるアイディアがなくなって
しまっている。
・見栄がこの世の中をほんとに
ダメにしているんですよ。
・つまらない見栄や行きがかり上の
しがらみ、そういうことで有効な
方法が無視されていることが
実に多いじゃないですか。
<鈴木 心氏>
・「この状況で写真にできること
ってなんだろう」と考えて、
それを実行していける人間に
なりたいんです。
・僕の知っている郡山の子はみんな、
危機管理レベルがすごく高いんです。
危機に対してすごくリアル
なんですよね。
・広告とはただお金と商品とを
交換させるための装置ではないんだと、
僕は思っています。
広告とは、夢を翻訳する
なかだちです。
・こどもの創造的な夢を応援
したいんです。
・こどもってみんな将来の夢が
ありますよね。
でも、学校という場所では
その「なりたいものになる」ためには
どうすればいいか、ほとんど教えて
あげれないんですよ。
<國分功一郎 氏>
・人間というのはつねに自然から
贈与を受けていて、それに頼って
生きていかなれければならない。
だけど原子力というのはその
贈与を取り去ることが出来る。
そういう贈与なしの生を求める
欲望に原子力というのは強く訴え
かけるんですね。
・自分は幸せじゃないと思って
いて、他の人の生活レベルが下がる
ことでちょっと胸がすっとする
のかもしれない。
だけどそういう足のひっぱり
あいって、みんなでぐるぐると
貧しくなっていくだけなので
あまりよくないですね。
・原発も原発事故も、あの一度目
の戦後がもたらしたものだから。
繰り返さないためには、裁判を
やってきちんと責任を問わないと
いけない。
・だれも反対できないこと
(地球温暖化対策など)には必ず
裏があるんです。
そしてそれは簡単に政治利用
されてしまう。
・原爆投下が自然災害のように
扱われてきていて、アメリカを
非難するような視点が
ほとんどないということなんです。
・人間というのは、自分と同等と
思っていた人間にラッキーな事が
起こると、その人に対して強力に
負の感情を感じる。
それがつまり妬むということ
です。
・デモというのは、政治的意見
表明のファーストステップですよ。
それを受けて、たとえば学者が
代替案を一生懸命に考えるんです。
僕らのような学者は、そのため
にお金と時間をいただいている。
・「私は我慢してきたのに」と
いう感情が、ほんとうに社会を
ダメにしていると思うな、俺は。
だから「不満があったらそれを
口にしていいんだよ」ということ
を強く訴えたい。
・嫌なことには「嫌だ」と
いうのが当然ですよね。
僕らはおさない子供たちに
「嫌なことがあったら嫌だと言う
んだよ」って教えますよね。
大人もそれをすればいいだけです。
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