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こんばんは~
とうとうこの本の紹介も
最終回になりました。
自然との一体感…不要な境界を
持たない生き方、
高い自尊心を育む社会。
そして、幸福度が高い社会。
今回は、生きて楽しむ事に
精一杯で、その逆の事への
執着の少なさを示す
江戸時代の人々の特徴を、
これまでどおり、
外国人の記録から見てみたい
と思います。
「逝きし世の面影」 渡辺京二氏 著
平凡社 2009年9月9日出版
1900円
【信頼⇒連帯感⇒ボーダーレス】
・人々の生活の開放性…外国人
たちはまず日本の家屋が、
まったくあけっぴろげである
のに、度肝を抜かれた。
・家屋があけっぴろげというのは
生活が近隣に対して隠さず開放
されているということだ。
…従ってって近隣には強い親和と
連帯が生じた。
【生きること優先】
・「いつまで悲しんでいられない
のは日本人のきわだった特質の
一つです。
生きていることを喜びあおうと
いう風潮が強いせいでしょう」
(マーガレット・バラ)
・焼け跡の立ち直りの早さは、
家事慣れした江戸っ子の伝統
だった。
・「焦土化したばかりの場所に
日本家屋が立て直される
スピードは驚嘆に値し、
比類がない。
…大火のあと十二時間のうちに
小さな店の主人は元のところで
商売を再開してしまうのだ」
(シッド・モア)
【足ることを知る者は富めり】
・「日本人の欲望は単純で、
贅沢といえばただ着物に金を
かけるくらいが関の山である」
(カッティンディーケ)
・「上流家庭の食事とても、
至って簡素であるから、
貧乏人とて富貴の人々とさぼど
違った食事をしているわけでは
ない。」
(カッティンディーケ)
・「日本人が他の東洋諸民族と
異なる特性の一つは、奢侈贅沢に
執着心を持たないことであって、
非常に高貴な人々の館ですら、
簡素、単純きわまるものである。
…大広間にも備え付けの椅子、
机、書斎などの備品が一つも
ない」
(カッティンディーケ)
・「必要な物はもつが、余計な
ものを得ようとは思わない。
…大きい利益のために疲れ果てて
苦労しようとはしないし、
一つの仕事を早く終えて、
もう一つの仕事んとりかかろう
とも決してない。」
(ブスケ)
【病気・死の存在を許す】
・(病気や障害は)不運や不幸は
生きることのつきものとして
甘受されたのだ。
自分が同じ苦しみに落ちた時も、
忍従の心構えはできていた。
不幸は自他ともに甘受するしか
ない運命だったのである。
彼らにはいつでも死ぬ用意があった。
・「日本人の死を恐れないことは
格別である。現世からあの世に移る
ことは、ごく平気に考えている
ようだ。」(カッテンディーケ)
・「死は日本人にとって忌むべき
ことではけっしてない。
日本人は死の訪れを避けがたい
ことと考え、普段から心の準備を
しているのだ」(ヴェンナー)
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